アーユルベーダはインドの伝統医学です。今でもインドではアーユルベーダは西洋医学の補完代替医療として普及しています。
ところが、日本でアーユルベーダというと専門のエステサロンで受ける美容法、しかも女性のみ対象で男性が医学として受けられるところはほとんど無いのが現状です。
私は以前にインドについての書籍を読んでアーユルベーダに興味をもちましたが、いくら探しても上記のような状態でした。
２０２３年７月にマレーシアのクアラルンプールに行った際に滞在先の近くのインド人街にアーユルベーダクリニックがあ離ました。そこで念願のアーユルベーダ診療を行けることができましたので、その実体験をお知らせします。
アーユルベーダクリニックに行ったみた
リトルインドの外れにそのクリニックはありました。
受付で医学としてのアーユルベーダを受けてみたいのだと言うと、応接室のようなロービーに通されてカウンセリングを受けました。
インド人の女医さんが英語で問診をしてくれるのですが、こちらが英語が拙いので翻訳アプリを使いながら苦労して話をしました。
実際のところ、特に病気ではなかったのですが、アーユルベーダは根本治療とか体質改善ということを聞いていたので、シロダーラという治療をやってくれそうだと思って不眠症状を伝えました。（嘘ではありません）
その女医さんが治療を組み立ててくれたのですが、本来アーユルベーダの治療は短期でするようなものではなく、１ヶ月とかある程度の期間かようながら受けるのが本来だということでした。
今回は、私の日程の関係から３日間連続で受けるということになりました。
費用は３回分で日本円で約１５,０００円高いのかどうかは判断つきません。
アーユルベーダセラピーはどのようなものだったのか
３回の通院では毎回同じ内容でした。
まず、全身オイルマッサージを受けてその後シロダーラを受けるというものでした。
セラピーは部屋もセラピストも男女別に分かれています。私を担当してくれたのは屈強なおじさんのセラピストでした。
おじさんの前で全裸で紙ふんどし姿にされた！
セラピールームは日本のエステの施術室のようなものではまったくなく、どちらかというと病院の手術室のように殺風景な部屋の中央に金属のベッドが設置してありました。
まず、おじさんセラピストから全裸になってこの紙ふんどしをつけるように指示をされました。服を脱ぐのもおじさんの前です。全裸になるとおじさんが紙ふんどしをつけてくれます。
次に、手術台ではなく施術台に乗ってマッサージを受けたのですが、とにかく大量のオイルと揉みほぐしの強さで台の上で悶絶してツルツルと滑りまくります。
とても癒しやリラックスというものではありませんでした。
マッサージが終わったら次にシロダーラに移ります。シロダーラをご存知ない方も多いと思いますので、ここで解説を入れます。
シロダーラとは
シロダーラは、アーユルヴェーダと呼ばれるインド伝統医学の施術法の一つです。額の真ん中にある「第三の目」と呼ばれるツボに、温めたオイルを一定量ずつ、一定の速度で垂らし続けることで、深いリラックス状態へと導きます。
シロダーラの効果
シロダーラには、様々な効果があるとされています。主な効果は以下の通りです。
- ストレス解消・リラックス: シロダーラを受けることで、脳の緊張がほぐれ、深いリラックス状態へと導かれます。
- 不眠改善: シロダーラは、副交感神経を優位にし、質の高い睡眠を促します。
- 頭痛改善: シロダーラは、頭の血流を改善し、頭痛の改善に効果があります。
- 眼精疲労改善: シロダーラは、目の周りの筋肉をほぐし、眼精疲労の改善に効果があります。
- 集中力アップ: シロダーラは、脳の働きを活性化し、集中力アップに効果があります。
- 美肌効果: シロダーラは、顔の血流を改善し、美肌効果が期待できます。
施術時間は、約30分～1時間です。施術中は、静かな環境で目を閉じてリラックスします。
シロダーラはどうだったのか
悶絶のマッサージが終わっていよいよ念願のシロダーラです。すでに全身オイルマッサージで油まみれになっています。おじさんは施術台の頭のところに油を垂らす道具を設置しました。
額のサードアイ（第三の目）のところに油が垂れるように設定をして温めた油を垂らしていきます。
事前情報では深いリラックスということでしたが、この油がとても熱くてリラックスどころではありませんでした。やけどするのではと思うくらいに熱く、我慢するのがやっとのことでした。
やっとシロダーラが終わりました。垂らした油は台から流れ出るようになってはいますが、もう頭からからっだ全体が油まみれになっています。
この台から降りるのも一苦労でした。とにかく体が滑って座ることもできません。片足ずつ床に降りるのも大変でした。
シャワーでオイルを流したのですが、最初は泡がまったく立ちません。なんとか洗ってはみたもののまだ油だらけです。
最後にロビーでジンジャーティーをいただいてセラピーは終了です。これを３日間繰り返しました。
マッサージもシロダーラも事前の予想と違ってリラックスどころではありませんでした。
その後効果が出たのかもよくわからないことです。今回は滞在期間が短かったから、今度来るときは長期滞在で来なさいねと言われてアーユルベーダ初体験は終わりました。
最後に
マレーシアで初めてアーユルベーダ診療を受けた時の実録です。皆さんが思っているアーユルベーダとはずいぶん違ったのでは無いでしょうか。興味がある方は本場のインドや世界各地のインド人街で受診できるかもしれません。選択肢に入れてみては以下かがでしょうか。
