【2024年10月】ルアンパバーン名物の早朝の托鉢を体験してみた

ラオス

2024年10月に2週間ルアンパバーンに滞在しました。10月の下旬にルアンパバーンの名物でもある早朝の托鉢に参加をしましたので、本記事ではその実体験をもとに情報をお知らせします。

世界遺産の街ルアンパバーン 朝の托鉢

世界遺産の街、ラオスの北部の古都ルアンパバーンには寺院がたくさんあります。街のメインロードは毎朝早朝にお寺のお坊さんが街を歩いて住民や観光客から喜捨をを受ける托鉢が行われています。

ルアンパバーンの朝の托鉢は、この街を訪れる人々にとって、忘れられない体験の一つと言えるでしょう。静寂に包まれた早朝、オレンジ色の袈裟をまとった僧侶たちが、街を巡りながら人々から供物をいただく光景は、まさに神秘的で美しいものです。

托鉢とは?

托鉢とは、仏教の僧侶が、人々に施しを求めて街を巡る行為のことです。僧侶たちは、修行の糧として、人々から提供された食物や物資を受け取ります。この行為は、僧侶と人々とのつながりを深め、社会全体の平和と安定をもたらすものと考えられています。

ルアンパバーンの托鉢の特徴

ルアンパバーンの托鉢は、東南アジアの中でも特に規模が大きく、観光客にも人気の高い行事です。毎朝、多くの僧侶たちが、決まったルートを通りながら、人々から供物をいただきます。

  • 早朝に行われる: 托鉢は、日の出前の静かな時間に始まり、約1時間ほど続きます。
  • 僧侶の行列: オレンジ色の袈裟をまとった僧侶たちが、長い列を作って街を歩きます。
  • 供物: 人々は、もち米、果物、お菓子などを僧侶に捧げます。
  • 静寂な雰囲気: 街全体が静まりかえり、僧侶たちの足音だけが響き渡る、神秘的な雰囲気の中で行われます。

托鉢の意義

托鉢は、単なる儀式ではなく、人々の生活に深く根ざしたものです。僧侶たちは、人々から受け取った供物を、寺院で修行する仲間と分かち合います。また、人々は、托鉢を通して、仏教の教えに触れ、心を清めることができます。

托鉢についての注意

托鉢が行われる通りには托鉢についての注意喚起のための看板がいくつも立ててあります。絵と写真だけでもなんとなくわかりますが、下にラオス語と英語で書かれている文章を日本語に訳してみました。

托鉢に関する重要な情報

ルアンパバーンでは、托鉢は活きた仏教の伝統であり、毎朝、僧侶たちが街を巡ります。しかし、観光客の中には、この伝統について十分に理解しておらず、不適切な行動をとってしまう人もいます。ルアンパバーンの住民にとって、托鉢は非常に重要な儀式であるため、観光客には正しいマナーを守ることが求められます。

托鉢を尊重する方法

  • 静かに観察: 托鉢の様子を静かに観察し、意味のある供物を捧げたい場合のみ、敬意を持って行いましょう。
  • 托鉢に参加しない場合: 托鉢に参加しない場合は、僧侶の行列から離れて、敬意を持って行動してください。僧侶の行列を妨げたり、托鉢をしている場所に入ったりしないようにしましょう。
  • 写真撮影: 僧侶を撮影する場合は、近づきすぎたり、フラッシュを使用したりしないように注意しましょう。僧侶や他の信者への配慮が必要です。
  • 服装: 肩、胸、脚を覆う適切な服装で参加しましょう。
  • 僧侶への接触: 僧侶に触れたり、直接物を手渡したりすることは避けてください。供え物を置き、僧侶が自ら拾うようにしましょう。
  • 女性: 女性は、僧侶に直接近づいて供え物を渡すことはできません。供え物を置き、僧侶が自ら拾うようにしましょう。
  • 托鉢の尊厳を守る: 托鉢の尊厳を守り、仏教の美しさを尊重しましょう。

ご協力ありがとうございます。

立て看板の裏面には、托鉢で使うお米などの品物の値段が書いてあります。自分で用紙しなくても、手ぶらでここに来れば買えるということがわかります。

托鉢の通りだけでなく、お寺の壁にも以下のような注意書きがあります。静かに礼儀を持ってお坊さんに接しなければならないということです。

当日の托鉢の参加の仕方、流れについて

参加する前の日に宿に伝えましょう

托鉢は早朝に行われます。朝5時半ごろには始まりますので、朝早く宿を出る必要があります。ほとんどのホテルでは夜間ゲートが施錠されていると思いますので、前日前でに宿に托鉢に参加することを伝えて、朝どうすればいいかアドバイスを受けてください。

朝、5時から5時半までに場所を決めましょう

托鉢が行われるメイン通りは朝5時から7時までは封鎖されて歩行者専用となります。5時過ぎにメインロードに来るとすでに業者が敷いた御座がずらっと並んでいます。

メインロードでしたら端から端までどこでもいいのですが、お寺が集中しているのは国立博物館から小学校のあたりになると思います。どこでも同じ内容だと思います。客引きのおばさんが声をかけてきますので、場所を決めたら説明を受けて座りましょう。

今回私は5時に来ましたが、まだ人は集まっておらず5時半くらいに多くなってきました。

席に誘導されるので椅子に座るとそれぞれの席の前にもち米ご飯とお菓子と肩にかける布が置いてあります。このセットで5万キープ(320円)でした。前回1年半前に参加した時は6万キープでしたので、内容によって料金が違うと思います。あとで追加も可能だとのことです。(料金別)

5時半に最初の列がやって来ました

5時に来た時はまだ暗かったのですが、5時半に最初のお寺の列が来た頃は少し明るくなりかけていました。托鉢の列はお寺ごとに来るらしく、年長者が先頭年少者が後に続いて来ます。

買ったもち米ご飯とお菓子を少しづつお坊さんの入れ物の中に入れて行きます。もち米ご飯はすでに冷えて硬くなってきています。ご飯とお菓子は入れ物の中に混ざったまま入っていました。

6時ごろにはだいぶ明るくなりました。托鉢の列は続いていますが、間が開くようになりました。その頃には手持ちのご飯やお菓子が無くなったので列から離れました。昨年の経験だと待っていると列はまだ来るようです。

喜捨したお米とお菓子のその後

托鉢というのはお寺で食べるものを喜捨するものだと思っていました。しかし、すでに冷えたもち米ご飯は再度蒸して温めるとして、お菓子は何だろうと思いました。

昼過ぎにお寺の前を通ると写真のようなもち米ご飯を干して強飯(こわいい)にしているのをよく見かけます。こうやって保存して食べるときに再度蒸して柔らかくしているのかなと思っていました。

お寺の裏通りに行くと同じように米を干しているお店がいくつもあります。またお米が入っていた容器が積んであるところもたくさんあります。

これは私の推測なのですが、喜捨されたご飯とお菓子はお寺で食べるのでは無く、業者が引き取って夜のうちに再度蒸してご飯にして容器入れて翌朝に売っているのでは無いでしょうか。お菓子はそのまま再利用ができます。

そして回収した量に応じて業者からお寺に現金が支払われればお寺の収入になります。今どき、お寺で消費する品物を喜捨で直接調達するよりも現金に換えた方が使いやすいというものです。

しかし、直接現金を喜捨してもらうのは味気ないので、リサイクルできるもち米ご飯と開封しない限りいつまでも使用できるお菓子を介してイベントとして毎朝の托鉢の行事をしているのでは無いでしょうか。

もちろん、信仰心でお寺に寄付するということには変わりはないと思います。観光客はイベントとして参加しているとは思いますが結果的にお寺に寄付していることは間違いありません。

まとめ

ルアンパバーンの朝の托鉢は、この街の文化や歴史を深く理解する上で貴重な体験となるでしょう。静寂な朝に神秘的な儀式を体験してみてはいかがでしょうか。

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