2024年2月、インドのムンバイとネパールのカトマンズでインド映画を観てきました。(ムンバイで2本、カトマンズで1本)その紹介をしていきます。
日本では馴染みのないインド映画
皆さんはインド映画を観たことはありますか?ほとんどの人が見たことがないのではないでしょうか。私も実際にインドに行くまでは見たことがありませんでした。ただ、インドで映画産業が盛んでムンバイ(かつてのボンベイ)がその中心地で、アメリカのハリウッドにちなんで【ボリウッド】と呼ばれていること。突然ダンスシーンが始まることなどは知っていました。でも具体的にどんな映画が上映されているのかはまったく知りませんでした。そこで、今回初めてのインド渡航の目的地にムンバイを選んだということです。
映画の都ムンバイへ(ボリウッド)
インドの訪問地はデリー、バラナシ、ムンバイの順でした。てっきりインドは映画が盛んだと聞いていたので、首都のデリーでもそこらかしこに映画館があるのではと思っていました。ところが、滞在していたオールドデリー地区は映画館が見当たらず、ニューデリーをGoogleマップで調べてみましたが、アクセスのいい場所に映画館が見当たりませんでした。次の訪問地のバラナシにも映画館は見当たりませんでした。そこで最後の訪問地で映画の都ムンバイで見ることにしました。
ムンバイの宿泊地が中心部から外れてはいましたが徒歩圏内に映画館がありましたので、さっそくインド映画デビューをしました。
上映されている映画の事前情報があるわけでもないので、映画館に行ってみてその時すぐみられる作品で構わないだろうという作戦です。
インドの映画館と料金(2024年3月)
あくまでも、私が実際に行ったムンバイの片隅の映画館だけの情報です。
この映画館は、日本に昔あったような単館映画館で建物の外にチケット売り場があるので観たい映画を言ってチケットをもらって、開場時間になると入り口でおじさんにチケットをもぎってもらって建物の中に入ることができます。入り口には簡単なセキュリティゲートがありました。
映画館の敷地には、その時上映されている映画と近日公開の映画の大きな看板絵が飾られていました。作品の事前情報がないのでその絵を見て「だいたいこんな感じの映画かな?」と想像していました。
ムンバイでは2回、平日と土曜日に2回みに行きましたが、料金が違いました。
平日が約250円、土曜日が約270円でした。その上のランクの席もあったようです。平日の昼間は割と空いていましたが夕方になると仕事帰りの人がたくさん並んでいました。土曜日は家族連れが多い印象でした。
3本の映画のレビュー(ネタバレ注意!)
ムンバイとカトマンズで観たインド映画は3本です。
- シャイターン(ホラー)
- テリバートン(SFラブコメディー)
- MADGAON EXPRESS(青春コメディーサスペンス)
1、シャイターン
現在のインドを舞台にしたホラー映画です。お金持ちの家族(父母姉弟の4人家族)が田舎の別荘に車で行く途中のドライブインで食事中に一人の男と出会いました。高校生の娘がその男からもらったお菓子を食べたところ変調が始まりますが家族には黙っていました。
別荘に着いたところ、なぜかさっきの男が別荘を訪ねてきたのです。怪しむ両親は適当にあしらって帰そうとしますが、その男に精神を支配された娘を操り家に居座ってしまいます。娘は男に言われた通りに家族に襲い掛かり小学生の弟に重傷を負わせてしまいます。そして男が眠る間も番人をさせられます。
2階で弟を看病していた両親ですが、なんとか男に反撃しようと窓から出たり手を尽くしますがことごとく見破られて反撃されてしまいます。そして弟に更なる傷を負わせられたため、ついに両親は娘を諦めることを条件に弟を病院へ連れて行くことを了解してもらいました。
母が弟を車で連れて行き、傷ついた父は別荘に残り、男と娘はどこかに消えてしまいます。
男が娘を連れて行ったところは、インディジョーンズの魔宮のようなところで、同じように集められた若い娘たちがたくさんいました。
ここから父親の反撃がネタバレ(実はあの時こんな仕掛けをしていた)しながら進んでいきます。
父は男のスマホに追跡機能を仕掛けていました。男の居場所を突き止めた父は警察に電話をした上で娘の救出に向かいます。魔宮ではたくさんの操られた娘たちから攻撃されて、炎の中に入れられそうになりますが、別荘で録音していた男の呪文を娘たちに聞かせて攻撃を止めさせます。そして逆に男炎の中に投げ入れて娘を無事救出することができました。
病院に入院していた家族に警察が捜査の報告をするラストシーンですが、その後に父親が男を地下に閉じ込めていることが判明。不気味なシーンで終わり。続編があるのか?
そう言えば、インド映画名物のいきなりのダンスシーンは無かった。
まったく事前情報無しで見た作品でしたが面白かった。
2、テリバートン
1本目がダンスシーンが無かったので、看板絵を見ながらこれならダンスシーンがありそうだと思う映画を観に行きました。
舞台はムンバイのアンドロイドの会社に務める男が主人公です。出身はデリーで、家に帰る度に家族から結婚はまだかと催促されるので鬱陶しく思っていました。
出張でアメリカの支社に行った男はそこで上司の家に居た美人アンドロイドに恋をしてしまします。ここでお待ちかねの突然のダンスシーンがありました。男はそのアンドロイドを貰い受けてムンバイまで運び、一緒に暮らすことにしていたときに家族からまた結婚の催促がありました。
そこで男はそのアンドロイドを結婚相手と偽って結婚式を挙げることにしました。
喜ぶ家族たちがアンドロイドを歓迎していろいろと質問をしておかしな返事をするところを男がなんとか誤魔化したり、急に電池切れになって親族の医者が脈が無いから死んだと言ったのに充電して復活したりとコメディタッチで進みます。
ところが、誤作動を起こしたアンドロイドは暴走して、親族を傷つけたり結婚式場に火を付けたりと大暴れをします。高齢のお爺さんを推そうとした時に男が大きな刀でアンドロイドを殴り動かなくなります。
ラストシーンで新製品の発表会で新型アンドロイドが紹介されていましたが、舞台の上のアンドロイドが男の方を向いてにっこりと微笑んだところで終わり。
これも続編があるのか?
3、MADGAON EXPRESS
ムンバイで育った幼馴染の男の子3人。成長してそれぞれ別のところに住んでいました。ムンバイに残った男は冴えない生活をしていますが、残りの2人はアメリカと南アフリカで成功していました。ネットのビデオ通話で久しぶりにインドで集まろうという話になり、3人で南インドのゴアに旅行にいきます。
駅のホームで1人のバッグが他人と入れ替わってしまいましたが、これが拳銃と麻薬とホテルの鍵でした。荷物を取り返すためにそのホテルに行ったところ、ベッドの中から大量の麻薬が出てきました。
そこへ、取引相手のギャングが現れ、3人を相手だと勘違いされてしまいますが、なんとか窓から逃げ出して逃避行が始まります。途中医者の助手の美女をヒロインに迎えて同行しますが、ギャングに捕まってしまいます。
人質を取られて対立する組織への潜入を指示されて女装して忍び込みましたがばれてしまい、そこからも逃げ出します。
そこからギャングと対立するギャングと列車の中で捕まってしまいますが、これが実は計略でギャング一味は警察に捕まってしまいました。
そして3人はそれぞれの場所へ戻って行くというお話。
言葉がわからずに楽しめたのか
言葉はヒンディー語でした。字幕もなく話している内容はわかりませんでしたが、画面だけでおおよそのストーリーは理解できました。ただ、セリフが多めのシーンで周りの観客が大笑いしている時についていけないところはありましたが、充分に楽しめました。
私が観た3本に限ったことですが、おそらく多額の予算はかけていないだろうと思われました。しかしそれを感じさせない出来上がりでした。
今回観た3本はどれもハズレが無く楽しめました。皆さんも今後インドに行く機会があればぜひインド映画を観賞されることをお勧めします。
参考
・【エンタメ】タイ チェンマイ映画館情報(2024年1月)
・【エンタメ】クアラルンプールの映画館情報(2024年6月)
・【エンタメ】ジャカルタの映画館情報 CGVグランドインドネシア
・【エンタメ】インドネシア・メダン映画館 シネポリス(24年8月)
・【エンタメ】ハノイの映画館情報(旧市街と郊外2館)(23年3月)
・【エンタメ】映画館情報ミンダナオ島ダバオ編(SM Cinema)
・【エンタメ】映画館情報フィリピン・パナイ島 Movieworld